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2016年


タブレット・ICカードを利用したコンクリート運搬・施工時間の管理・集計システムを運用開始
− 導入・運用コストの大幅削減と品質管理の省力化を実現 −

2016年6月21日

安藤ハザマ(本社:東京都港区、社長:野村俊明)は、このたび、タブレット・ICカードを利用したコンクリート運搬・施工時間の管理・集計システムを開発し、土木工事の現場で運用を開始しました。

1.背景・課題
構造物の建設において、コンクリートの品質管理は非常に重要です。中でも、コンクリートの練混ぜから荷卸しおよび打ち終わりまでの時間(以下、「運搬・施工時間」という。)は、JIS A 5308 レディーミクストコンクリート(日本工業規格)、コンクリート標準示方書(公益社団法人土木学会)およびJASS5 鉄筋コンクリート工事標準仕様書(一般社団法人日本建築学会)の規格・基準書等に準拠して厳密に管理できるよう、工事現場で管理台帳を作成しています。
管理台帳の作成は手書きのため、システム開発会社やゼネコン各社が省力化に取り組んでいるものの、サーバーを利用する既存のシステムは、導入・運用コストが割高となっていました。

2.新システムの概要・特長
(1) 概要
今回開発した新システムは、タブレット・ICカードを用いて、コンクリートの運搬・施工時間をスピーディーに管理・集計のうえ帳票化するものです(図1参照)。品質管理情報は、インターネット回線を経由せずICカードに直接記録されるため、システム構成の小規模化と導入・運用コストの低減が可能となりました。

(2) 特長
① 品質管理

  • 運搬・施工時間が規格・基準書の許容値であるか否かをタブレットで確認できるため、練混ぜから荷卸しまでの時間および練混ぜから打ち終わるまでの時間のいずれかでも超過したコンクリートは打設前に排除できます。

② 省力化
  • 品質管理情報としての運搬・施工時間が自動で集計・帳票化されるため、業務の省力化が図れます。
  • 品質管理者は自動集計された帳票を場所を選ばずタブレットで確認できるため、作業性が向上します。

③ 手軽な小規模システムで経済的
  • 品質管理情報の記録には、安価なICカード(FeliCa)を使用します。
  • ICカード1枚に生コン車1台を対応させ、繰返し使用するため経済的です。
  • ICカードへの読み書きは、タブレットに搭載のNFCリーダライタを利用するため、専用の外付けリーダライタ機は不要です。
  • 品質管理情報は、インターネット回線を経由せずICカードに直接記録するため、システム構成の小規模化と、導入および運用にかかるコストの低減が可能となりました。

3.システムの適用事例
本システムを安藤ハザマで施工中のトンネル工事および橋梁下部工事に適用し、以下の効果を確認しました(図2参照)

① タブレットの操作
タブレットを使用したことのないプラント操作員、生コン車運転手でも簡単に取り扱うことができました。また、品質管理情報は正確に集計・保存されるとともに、蓄積された品質管理情報も帳票に反映されていることが確認できました(図3参照)

② コンクリートの品質管理
コンクリート標準示方書(公益社団法人土木学会)の基準を満足していることが確認できました。
【トンネル工事】
 練混ぜから打ち終わりまでの時間の最大値:85分(基準値 外気温25℃以下で2時間以内)
【橋梁下部工事】
 練混ぜから打ち終わりまでの時間の最大値:82分(基準値 外気温25℃以下で2時間以内)

③ 省力化
品質管理者の荷卸し箇所の常駐や打設完了後の帳票の作成が不要となり、打設場所1箇所当り約1人の省力化が図れました。

4.今後について
国土交通省は、建設業界における生産性向上(i-Construction)を進めています。
安藤ハザマは、本システムがコンクリート工事の生産性向上に寄与するよう、いっそうの技術改良を目指すとともに、社会の皆様に、最良の品質の構造物をお届けできるようこれからも取り組んでまいります。





【作業の流れ】
(1)事前設定
  • 職員(またはプラント操作員)は、プラント操作室に設置したタブレット①を用いて、工事名・生コン車の車番をICカードに記録。
(2) 生コン工場
  • プラント操作員は、タブレット①を用いて製造したコンクリートの生コン車積載量・練混ぜ開始時間をICカードに記録。情報はタブレット内にも蓄積(図2参照)
(3) 現場入り口
  • 生コン車の運転手は、現場入り口に設置したタブレット②を用いて、現場到着時間をICカードに記録。情報はタブレット内にも蓄積。
(4) 荷卸し箇所
  • 生コン車の運転手は、荷卸し箇所に設置したタブレット③を用いて、荷卸し開始時間・完了時間をICカードに記録。情報はタブレット内にも蓄積(図2参照)
  • タブレット③に蓄積された品質管理情報を、現場内Wi-Fi無線LANにより、打込み箇所のタブレット④に送信。
(5) 打込み箇所
  • タブレット④は、送信された品質管理情報を帳票(Microsoft Excel)に集計。
  • タブレット④とタブレット③は無線LANで常時接続されているため、品質管理者は自動集計された帳票を現場内の自由な場所で確認可能。

図1: コンクリート運搬・施工時間の管理・集計システムの概要


図2: システムの適用事例
(左:生コンプラント、右:現場荷卸し箇所)

図3: 出力帳票(例)

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