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技術研究所

3次元GISを用いた精密施工法

3次元モデルによる効率的データ管理で、施工の意思決定を支援

精密施工法とは

CIM(Construction Information Modeling)を先駆的に活用

精密施工法とは、綿密な現場の調査・計測を通じて地盤特性の空間的な分布や施工条件に関する詳細な情報を把握した上で、施工方法の決定、工程計画の策定および運営管理といった建設工事のプロセス全体の最適化を図るものです。この手法により、例えば、土工事などでは、重機最適配置等による施工ロスの低減や生産コストの縮減、環境負荷低減を実現することができます。
現地地形を3次元モデル化し、そこにあらゆる施工情報を蓄積して施工管理に使用していることから、昨今、大きく取り上げられている「CIM」の先駆的活用事例として位置づけることができます。

精密施工法の考え方

精密施工法の適用は、現場地形を3次元モデル化することから始めます。上記では、地山を一辺10mの立方体に分割し、それぞれを情報ユニットとし、その中に、設計や施工の進捗に合わせて、位置情報、地質情報、重機稼働情報、発破実績情報を格納します。

格納された情報は、システムが具備するデータベース機能、ネットワーク機能、施工技術者の意志決定支援機能の3つの機能を駆使して、施工技術者が施工管理を行う上で必要な形に加工・提供されます。

  • データベース機能
    採土地の地質構造や重機の稼働実績などの情報を、ある大きさの立方体毎に格納し、必要に応じて情報の更新や利用を可能にした機能。
  • ネットワーク機能
    立方体に格納された施工情報の更新が、情報通信技術(GPS、双方向無線通信システム、光ファイバーケーブル)により、リアルタイムに行える機能。
  • 施工技術者の意志決定支援機能
    上記2つの機能により、刻々と変化する現場の状況をリアルタイムで表示し、施工技術者の意志決定を支援する機能。

本手法導入の効果

  • 施工ロスの低減
  • 生産コストの縮減
  • 環境負荷低減

ムリ・ムダ・ムラの排除

情報ユニットの概念(モデリング)

情報ユニットの概念

3次元モデル化された施工ヤード

上記は、関西国際空港用地造成のための採土現場への展開例です。地山は一辺10mの立方体の積み重ねで表現されています。色分けは地質の相違を示しています。
施工は、地山掘削からダンプへの積込・運搬を経て、破砕(岩を小割にする)、貯鉱(一時保管する)の後、出荷するという工程で実施されます。この各々の工程において、位置情報や重機稼働情報、出荷量情報などが情報ユニット1つ1つに格納されていきます。したがって、この情報ユニットに格納された情報を見れば、どの工程がどのようにしていつ実行されたのかを、容易に探索することが可能となります。

精密施工法の運用とその効果

時間あたりホッパ投入量

運搬機械のサイクルタイム

上の左図(時間あたりホッパ投入量)は、岩を小割りする機械であるホッパへの岩石の投入量の時間変化を示し、目標値をクリアできているかどうかを確認するための基礎データとして、施工技術者に提供するものです。
上の右図(運搬機械のサイクルタイム)は、岩石を運搬するダンプの運搬ルート1往復に要する時間の変化を示し、ここでは1台のダンプが問題のある挙動を呈していることがわかります。
このように情報ユニットに刻一刻と記録される詳細なデータを分析加工し、施工技術者がこれを確認することで、早期の是正処置が実施でき、施工のムラ・ムダをなくすことが可能となります。
このような精密施工法の運用により、前出採土工事現場では以下の図のような効果を得ています。

平均採土コスト(15ヶ月)

のべCO2排出量(15ヶ月)

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