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2013年

2013年01月16日

回転貫入鋼管杭を斜杭として建築物に適用する工法を開発

- 既存建築物の基礎杭を耐震補強可能に -

安藤建設、戸田建設、西松建設、千代田工営の4社(以下開発4社)は、回転貫入鋼管杭を斜杭として建築物に適用する工法を開発し、斜杭の水平抵抗機構(地震力に対する抵抗メカニズム)に関する技術評定を一般財団法人ベターリビングより取得しました。
この工法は、既存建築物の基礎杭の耐震補強を主なターゲットとして、狭い敷地でも適用可能な比較的小さい機械で、かつ建物際まで近づいて施工できる回転貫入鋼管杭を斜めに配置して、地震力に対して杭の抵抗力を最大限有効に働かせるものです。

斜杭工法は、水平に加わる地震力に対して、杭軸に沿った方向と杭軸に直交する両方向で抵抗できる合理的な工法ですが、建築物では使われてきませんでした。これは、建築物では杭を鉛直にして建物重量を確実に支持することが求められるためです。
しかしながら、特に古い杭は建物重量を支持することはできても、地震力に対して十分抵抗できないものが多くあります。東日本大震災でも柱やはりなど上部建物の構造体の被害はほとんどなくても、杭に被害を受けたために建物が傾いた例も見られました。
地震力に対する抵抗力が低い杭の場合、このような被害を防ぐためには杭の耐震補強を行う必要がありますが、大きなコストと労力が必要なため、あまり行われてきませんでした。

開発したこの工法で用いる回転貫入鋼管杭には、施工性と支持力確保のため、円盤状の翼が杭先端につけられていますが、杭を斜めにすることで、この翼を地震力に対する抵抗としても利用できます。これにより、支持層ほど固くない中間層に定着した場合でも大きな抵抗力が得られるので、より短く細い杭・少ない本数で大きな抵抗を確保できるようになります。

斜杭は土木構造物で多く利用されていますが、土木構造物で使用される斜杭の設計手法は比較的複雑です。本工法では、機能を地震力に対する水平抵抗の確保に限定し、かつ斜杭を地震力の加わる方向に対して対称に、ハの字形に配置した組杭とすることによりメカニズムを明確化し、地震力に対する抵抗力を簡易に評価できるようにしました。

開発4社では、この評価方法について、大型せん断土槽を用いた振動実験や実大の杭を用いた水平載荷試験、さまざまな数値解析を行って実証し、これらの成果を取りまとめて技術評定を取得しました。 これら開発4社では、本工法を今後需要の増大が予想される既存建築物の基礎杭の耐震補強工法として提案を進めていく予定です。

本工法の適用の概念図(断面)
 
本工法の適用の概念図(杭の抵抗)
 
土木構造物(道路や橋)との違い
 
開発のための実験状況

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