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2020年


幅広い地質性状に対応したスクリューオーガを用いた無水削孔ボーリング技術の開発
−実トンネル内での試験施工の実施−

2020年10月9日

安藤ハザマ(本社:東京都港区、社長:福富正人)と日本基礎技術株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:中原巖)は、幅広い地質性状に対応するため、スクリューオーガを用いた無水削孔ボーリング技術(特許出願中)を開発しました。

1.開発の背景
山岳トンネルでのボーリング作業は、従来、削孔水を用いた削孔方法が一般的です。 しかし、膨張性地山などでは、削孔水が地山を乱すため、無水での削孔が有効と考えられます。また、対象とする地山は、地質状況や地下水位が異なることが想定されます。 そこで、幅広い地質性状に対して、無水で削孔可能なボーリング技術を開発しました。 供用中の高速道路更新工事等への適用を視野に入れ、機動性に優れた超小型削孔機と設備(図1)を使用して、限られた空間内での効率的な作業を実現しました。

2.本技術の特長
(1) 供用中の道路トンネル内で使用可能な作業効率のよい機械・設備
削孔機械は、供用中のトンネル内など空間制限の厳しい条件下において機動力を発揮する「超小型削孔機SM-6(ソイルメック社製)」(図2)を使用します。 打設角度の可動域が広く、様々な姿勢でボーリング作業が可能です。削孔能力は、汎用機械の約2倍の高トルク仕様(最大8.13kN・m)となっています。
削孔設備としてエアーコンプレッサーと粉じん対策設備を車上に配置(図1、図2)するので、設置・撤去が容易です。 また、一般車両の通行にも影響を与えませんので、供用中の道路等での施工に最適です。

(2) 幅広い地質性状に対応した無水削孔
エアーを用いた無水削孔が可能です。また、ボーリングロッドにスクリューを取り付けること(図3)で削孔土砂を強制的に排土できる機能を兼ね備えています。
スクリューオーガにより、泥岩など粘着性が高く、地下水の少ない地盤に対しては、エアーのみを用いた削孔方法に比べ、排土効率が20%程度、削孔速度が5%程度向上します。 数値解析においても実験結果と同程度の結果でした。
単管または、二重管による削孔方法が可能で、孔壁の保持が困難な脆弱な地山にも対応できます。 さらに、エアーが周辺地盤に影響を及ぼす地山についても、スクリューオーガのみの削孔作業が可能です。

3.実トンネル内での試験施工
実際のトンネル内で試験施工(図4)を実施しました。地質は、脆弱な凝灰角礫岩が分布する湧水の多い地盤で、超小型削孔機を使用して、ボーリング長9mを二重管により無水で削孔しました。 この試験施工により、以下の事項を確認しました。

・超小型削孔機の作業性を確認
・スクリューオーガの有無による削孔効率への影響を確認
・粉じん対策の有効性を確認

実トンネル内での試験施工結果および2.(2)の実験結果より、複数の地質において確実な施工を実現しました。

4.今後の展開
今後、供用中の高速道路トンネル内の盤ぶくれ対策を中心に、高速道路更新工事等への適用を目指します。

図1: 供用中高速道路トンネル内の作業イメージ

図2: 超小型削孔機 SM-6 (ソイルメック社製)

図3: スクリューオーガ

図4: トンネル内での試験施工状況


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