土木スキル+機電のプロとして、
都市土木の現場を管理する。

都市土木最大級のプロジェクト、大深度で約2500mのトンネルを築造

私が現在担当しているのは、第二溜池幹線及び勝どき幹線の工事現場で、雨水流入用トンネルの築造を行っています。これは東京都心部で豪雨時に度々発生する浸水対策の一環で、およそ隅田川河口付近の地下約50mから虎ノ門までの内径8mのトンネルを約2500m(第二溜池幹線)、同じ地点からほぼ並走する内径3.5mのトンネルを約1000m(勝どき幹線)、共にシールドマシンを使って築造しています。当社が現在手がけている都市土木の中では最大級の規模を誇るプロジェクトであり、難易度の高い工事といえます。
シールドマシンは地下水を遮蔽した状態で進みますが、地下50mは人間が容易に想定できるものではない高い地下水圧がかかります。高水圧下でシールドマシンによる確実な施工実施のためには、止水機能を確保することが最大のテーマでした。ポンプで圧力をかけることで地下水圧に対応し、またシールドマシンが複雑な形状をしていることから、特殊なパッキン装置を採用し止水を実現しています。まさに自然との闘いという実感がありましたね。

才川欽也

自分で工事計画を考え、自分で現場を動かす手応え

私は入社以来、公共下水道や導水管等の築造に関わってきましたが、今回は初めて計画段階から携わりました。この現場に入る前に、子会社である機電専門会社へ出向し、機電に関わる工事計画業務に従事。当社では、機電のプロを育成する方針のもと、古くから断続的に子会社への出向が行われています。そこで目指すのは、工事計画を自らの手でつくり上げ、その計画をもとに自分で現場を動かすこと。その一連の業務を完遂することで、機電のプロへと成長する、大きなステップが踏み出せます。
現場によって設備は様々ですが、今回の工事は地下のトンネル築造だったため、最も重要とされたのが掘削した土の搬出設備でした。もちろん、それ以外にも各種電源設備から地下につながる階段まで、工事に必要な多岐にわたる設備を計画し配置していくわけです。安全性を確保し、より効率的で経済的な最適な設備を導入することがテーマ。工事全体をマクロ的な視点でとらえ、関係部署と調整を進める作業などを通じて、視野が大きく広がりました。そして今、自分が考えたものを自分でつくり上げる喜び、自分の手で現場を動かしている手応えを感じています。

才川欽也才川欽也

プロフェッショナルへ成長し、海外プロジェクトに挑戦したい

当社の都市土木においては私のような機電系出身者でも、土木工事の現場全般を管理する役割を担います。土木のスキルに関しては、現場経験に加えて、研修や上司からの指導、勉強会など学びの機会が数多くありました。土木スキルにプラス機電のプロフェッショナルとして現場を担当することで、ものがどのようなプロセスで出来上がっていくか、肌身で感じることができます。現在、現場は2500mのトンネルが貫通、そのメイン幹線の枝葉となる支線の掘削を進めています。このトンネルは、都市機能を守るインフラです。その社会的貢献の高さがやりがいを生んでいます。
私は元々、トンネルやダム、道路や下水道など社会の礎ともいえる構造物がどのようにして作られるのか、そこに最も興味を惹かれて社会の根幹となるもものづくりの世界に飛び込みました。当社を志望したのは技術力の高さでしたが、現在は“人の技術力”に優れた会社だと感じています。“現場主義”の多くのプロフェッショナルたちが使命感を持ってプロジェクトに取り組んでいます。私も早く一人前のプロフェッショナルへ成長したい。そして将来は、それまで培ってきた技術を活かして、海外プロジェクトに挑戦したいと考えています。

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