セーフティクレイ工法[土質遮水層構築工法]
最終処分場の安全性に最も大きく影響するのは、遮水構造の信頼性です。安藤ハザマが開発した「セーフティクレイ工法」は、現地発生土等を利用して、構造基準に適合した安全な土質遮水層(セーフティクレイ層)を構築する工法です。高い膨潤性能をもつベンナイトを添加することで、優れた遮水性、安定性が得られます。また必要に応じて高炉スラグ微粉末を添加することで、安定性を高めることができます。遮水シートと「セーフティクレイ層」の組み合わせによって、確実な遮水を実現します。
セーフティクレイ工法による遮水構造(例)
セーフティクレイの材料構成(例)
特長
- 高い膨潤性能をもつベントナイトを使用することにより、優れた遮水性が実現します。
- 法面においても、各種締固め工法を用いることにより、底面部と同様の遮水性、安定性をもつ土質遮水層の構築が可能です。
- 遮水性や強度などについてのきめ細かな品質管理体制が確立されています。
- 現地発生土の有効利用により、大きなリサイクル効果が得られます。
3方式の遮水構造*
現在の遮水構造に関する基準では、3つの方式が示され、それぞれに仕様が規定されています。安藤ハザマは、そのいずれにも実績を持ち、現場条件に応じた最適な工法を選択し、確実な施工を行います。
※「一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める命令」(平成10年6月17日より施行)より
A 粘土層+遮水シート |
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B アスファルト・コンクリート+遮水シート |
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C 2重遮水シート+不織布など |
安藤ハザマでは粘土層を「セーフティクレイ工法」によって構築しています。 |
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土質遮水層(セーフティクレイ層)の施工
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配合・施工管理値の決定
各種土質試験により、透水係数の構造基準(1×10-6cm/sec以下)を満たす配合、施工管理値などを決定します。
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ベントナイト混合土の製造
移動式土質改良機により、決められた配合にしたがい、また日々の現地発生土の状態を考慮しつつ、ベントナイト混合土を製造します。
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ベントナイト混合土の撒き出し
締固め後に所定の厚さになるよう、ベントナイト混合土を撒き出します。
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締固め
室内土質試験にて決定した締固め度となるよう、コンバインドローラー等で締固めます。
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品質の確認
密度、含水比、層厚、透水性の確認を行います。
急勾配法面における土質遮水層の構築
打撃方式の特殊締固め機を使用することにより、自走式締固め機が登れない1:2勾配法面部においても、底面部と同様の優れた土質遮水層の構築を可能としました。さらに、1:1(45度)の急勾配法面に対しても吹付け施工による技術を開発しています。これらの技術によって、地形・地質上、急勾配法面を造らざるをえない立地でも、安全で高品質な処分場の構築が可能となりました。また、あらゆる処分場の埋立て容量の増大を実現します。
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打撃方式の特殊締固め機 |
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吹付け工法による1:1勾配法面部の施工 |
品質管理体制
安藤ハザマでは、散乱型RI密度測定器による密度・含水比の確認、サンプリングによる透水係数の確認、メチレンブルー吸着法によるベントナイトの均一混合性の確認等、土質遮水層の品質管理体制を確立しています。締固め後にこうした計測・試験をきめ細かく実施することで、確実な品質が保証されます。
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散乱型RI密度測定器による密度・含水比の計測 |
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土質遮水層を乱さずに遮水性能を確認する原位置透水試験 |
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