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2019年


AIを用いた建設ナレッジシステムを開発
−建設エンジニアの「ノウハウ」を「ナレッジ」として活用−

2019年6月3日

安藤ハザマ(本社:東京都港区、社長:福富正人)とユニアデックス株式会社(本社:東京都江東区、社長 東 常夫)は、経験豊富な建設エンジニアのノウハウをもとに、人工知能(以下、AI)を活用した建設ナレッジシステム(特願2019-018585)(以下、本システム)を開発し、建設工事での実証を開始しました。

1.開発の背景
生産年齢人口の減少が続く中、建設産業は他産業に比べ就業者の高齢化が著しく、特に熟練エンジニアが持っている豊富な知識や経験などのノウハウを次世代へ滞りなく伝承することが喫緊の課題です。建設工事を円滑に進めるうえで重要なことは、さまざまな施工条件に対して採用すべき作業方法や工事現場周辺の環境に与える影響への対策などのノウハウを、施工の各段階において適切なタイミングで活用することです。さらに、他の工事で発生した不具合事例など、施工計画と施工管理において考慮すべきことは絶え間なく増加しています。こうした膨大な情報は工事ごとに記録される一方、その一元的な情報管理は必ずしも万全ではなく、どこにどのような情報が保管されているか、それらをいかに適切に組み合わせて活用するかは、各エンジニアの経験に基づく判断に負うところが大きい状況でした。

2.開発したシステムの概要
両社は、まず、暗黙知として存在している「ノウハウ」を、多くのエンジニアが自由に活用できる「ナレッジ」として形式知化することに取り組みました。具体的には、施工記録文書に対するAIを用いた自然言語処理(注1)によりその文書に含まれるノウハウを抽出し、それを自動分類した後、重要度に着目したスコアリングを行ってナレッジ化しました。これにより、適切なタイミングで必要なナレッジを引き出すことが可能となりました。今回開発したシステムは安藤ハザマが持つ施工管理技術と、ユニアデックスが保有するAIコンサルティング力とを融合したものです。

3.モデル工事での共同実証実験
共同実証実験において、本システムをモデル工事(安藤ハザマで施工中の国内山岳トンネル工事)に適用した結果、当該工事の担当エンジニアが持つ「ノウハウ」と本システムによる「ナレッジ」とを組み合わせることで、当該工事の施工計画を立案するに際して精度の高いリスクマネジメントが実施できることを確認しました。蓄積された多様なデータから当該工事に関連深い事項をAIが自動的に抽出する機能は、人間とAIが協調するという新しい業務スタイルの好事例と言えます。

4.今後の展開
安藤ハザマでは今後、本システムの適用範囲を、山岳トンネル工事以外のその他の土木・建築工事へも広げる予定です。そして本システムの活用により、施工計画と施工管理の手法を深化させるとともに、熟練エンジニアから若手エンジニアへの円滑な技術伝承を目指してまいります。また、ユニアデックスでは、全産業に共通する熟練技術の継承という問題に対して、今回の共同実証で培った技術を活用し、属人的に蓄積されたノウハウをAIでナレッジ化し解決するサービスとして提供をしていく予定です。


注1:自然言語処理
人間が日常生活で使う会話や文章をコンピュータで処理するために使われる一連の技術。

■ AIを用いた建設ナレッジシステムの概要図

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