今回建設する(仮称)新社屋建設計画は、敷地面積約1万8000㎡、延床面積約4万2000㎡、地上6階建、隣接して食堂などからなる厚生棟が建ち、柔軟な働き方に対応したワークプレイスを整え、デジタル化を推進するオフィス空間を目指すとともに、サステナビリティを重視した、環境配慮型オフィスビルとする計画だ。具体的には日射遮蔽効果に優れた外装デザインとすることで、必要な空調用エネルギーを抑制するとともに、自然光の室内への導入や自然換気を促す機能も有した構造としている。また、オフィスの稼働状況に応じた可変風量システムの導入などを合わせ、建物全体での大幅な省エネを実現し、「ZEB Ready」(※1)認証と、建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」(※2)の最高ランクである5つ星を取得する見込みで、さらに太陽光発電の導入による創エネも行う計画である。ニコンの各事業の歴史、製品、技術などを一堂に展示する「ニコンミュージアム」も新本社ビルに併設する。建設予定地の大井製作所は、ニコンが100年以上にわたって拠点を構え、さまざまな製品やサービスを生み出してきたゆかりの地で、ここに新本社ビルを建設するのが今回のプロジェクトの概要である。
ZEB Ready-Net Zero Energy Building Readyの略。快適な室内環境を実現しながら、従来の建物で必要なエネルギーと比較し、省エネによって50%以上のエネルギー消費量の削減を実現している建物
BELS-Building-Housing Energy-efficiency Labeling Systemの略。建築物の省エネ性能を表示する第三者認証制度の一つ。一次エネルギー消費量をもとに5段階の星マークで表示している。