安藤ハザマ(本社:東京都港区 社長:福富 正人)は10月31日、つくば市の同社技術研究所で『安藤ハザマ技術発表会 2018』を開催しました。技術研究所と本社、在京を除く全国の支店、一部グループ会社をWEB会議システムで結び、約300名がリアルタイムに聴講しました。
開会にあたり、福富社長は「今期から『新・中期経営計画』がスタートし、この5年間で得た経営資源を礎としてさらなる成長を図るべく、新たな挑戦を開始している。『イノベーション』をキーワードに、技術開発はもちろん、全ての業務において変革をおこし、新たな価値・発想を生む企業風土を培い、成長を成し遂げていかなければならない。技術開発に関しては、土木建築両事業本部共管の専任部門を設けて開発を促進する体制を整え、今年8月には国土交通省の『平成30年度第1回サステナブル建築物等先導事業』に採択された『安藤ハザマ 次世代エネルギープロジェクト』もスタートしている。これらの新たな取組の成果が、当社のさらなる飛躍につながることを確信している」と挨拶しました。
この日は14テーマが発表されました。土木技術においては『ICT技術を活用した盛土の締固め管理技術』、『ICT活用工事の実施内容およびICT建機の施工能力・出来形精度について』の事例などについて、建築技術においては『ジャッキダウン解体工法による火力発電所のボイラ撤去』、『BIMを活用した鉄骨積算システムの構築と今後の展開』の事例などについて発表され、活発な質疑応答が行われました。終了後には、全発表者の中から最優秀賞1名、優秀賞2名、審査員特別賞1名が選ばれ、表彰されました。
会場内では山岳トンネルの切羽前方探査システムや免震吊下式高天井照明装置などの展示・説明もあり、注目を集めていました。
最後に、“安藤ハザマが現在どのような技術に注力し、どのような技術の未来を見据えているのかを社員に伝える”ため、『土木建築の注力技術分野 [現在と未来] 』をテーマに、弘末技術本部長をコーディネーターとしてパネルディスカッションが行われました。技術・研究開発小委員会副座長、先端技術開発部長および土木建築エネルギー事業推進室 営業第三グループ長がパネリストとして発言し、参加者の高い関心を集めました。
技術開発委員長を務める池上土木事業本部長は閉会にあたり、「現場における『生産性向上』のための技術的工夫や、困難な課題を解決するための技術的方策、あるいは顧客の事業継続性に貢献する新たな開発技術などが報告された。現業部門は今回報告された事例を大いに参考にし、当社の技術力のベースラインを上げる努力をしていただきたい。技術開発部門は、本当に現場の役に立つ技術になっているか、展開後のフィードバックにも取り組んでもらいたい。i-ConstructionやBIM/CIM、建設機械あるいは施工の自動化などは取り組み強化が求められる分野となっている。スピード感を持って対応していく」と締めくくりました。

技術発表会の様子