CPコンクリートコンソーシアム(以下、CPCC)(注1)と滋賀県は、環境に配慮した地域社会の実現に向けて連携し、滋賀県姉川の護岸工事(2026年3月竣工)において、CO₂を吸収・固定するCPコンクリート(注2)を使用した根固めブロックの製造を行い、設置しました(写真1)。
写真1:姉川に設置した根固めブロック
1. 取り組みの背景
昨今の環境意識の高まりとともに脱炭素化に向けた先進的な取り組みが世界的に求められている中、国土交通省は2025年に脱炭素アクションプラン(注3)を策定し、「コンクリートの脱炭素化」を3つのリーディング施策の一つに位置付けました。
CPCCでは、建設現場で発生する余剰コンクリート(戻りコンクリート)や解体時に生じるコンクリートガラなど、従来は廃棄物として扱われていた材料にCO₂を固定して再利用する技術として、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)グリーンイノベーション基金事業の採択を受け、CPコンクリートの開発に取り組んでいます。
また、滋賀県は、2020年1月に「しがCO₂ネットゼロムーブメント」(注4)のキックオフ宣言を行い、2050年までに県内のCO₂排出量を実質ゼロにする目標を掲げています。また、琵琶湖をはじめとする豊かな水環境を次世代に引き継ぐため、公共工事における環境配慮を積極的に推進しています。
こうした背景のもと、CPCCと滋賀県が連携し、琵琶湖に注ぐ姉川の護岸工事において、CPコンクリートを使用した根固めブロック(写真2)の製造・施工を行いました。
写真2:CPコンクリート製の根固めブロック
2. 取り組みの概要とCPCC各社の担当役割
CPCCでは、参加メンバーがそれぞれ専門とする分野の研究成果を活用し、CPコンクリートを用いたプレキャスト部材(工場で事前に製造したコンクリート部材)を製造しました。
本工事では、製造した一部のブロックについて、いぶきグリーンエナジーバイオマス発電所(滋賀県米原市)(注5)にてCO₂を固定させる作業を行い、バイオマス由来のCO₂を固定しました。また、CP生コンクリートは、将来的なサプライチェーン構築も考慮し、湖北生コンクリート協同組合の協力のもと、湖北大阪生コンクリート株式会社が製造・出荷しました。
CPコンクリートを用いたプレキャスト部材は、これまで歩道のインターロッキングブロックやベンチなど小型の製品が中心でしたが、本工事において初めて、護岸工事用の根固めブロック(重量約3t)という大型部材に適用しました。今後も大型のプレキャスト部材への適用に向けて、河川や港湾などのインフラ整備への展開を積極的に推進していきます。
今回製造した根固めブロックに固定したCO₂量は、今後測定・検証し、日本国温室効果ガスインベントリ報告(注6)への反映に向けてデータを提供します。
CPCCにおける担当役割は以下のとおりです。
今後もCPCCと滋賀県は、脱炭素に向けた地域社会の実現に向けて引き続き協力してまいります。
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CPコンクリートコンソーシアムホームページ
CPコンクリート You Tubeチャンネル
安藤ハザマは、建設会社や生コン工場、大学など15の企業・団体が結集したCPCCの幹事会社として、2022年からCO₂を吸収・固定するCPコンクリートの開発を進めています。 -
CPコンクリートは、“Carbon Pool Concrete”の略で、セメント焼成工程などで発生するCO₂をコンクリート由来の産業廃棄物に固定化し、コンクリート材料として再利用する地域内循環を構築します。この新技術により、CO₂の吸収と固定を最大・最速に実現し、カーボンネガティブを目指します。
CPコンクリートの開発はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)によるグリーンイノベーション基金事業「CO₂を用いたコンクリート等製造技術開発プロジェクト」の委託事業として実施しています。 -
国土交通省は土木工事の脱炭素アクションプランを公表しています。
国土交通省土木工事の脱炭素アクションプランを公表しました!
~建設現場のカーボンニュートラルに向けて~|国土交通省 -
滋賀県では、「2050年までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロ(=CO₂ネットゼロ)にすること」を目指し、2020年1月に、県民、事業者等多様な主体と連携して取り組む「しがCO₂ネットゼロムーブメント」のキックオフ宣言をしました。
しがCO₂ネットゼロムーブメント|ゼロナビしが -
一定期間内に特定の物質がどの排出源・吸収源からどの程度排出・吸収されたかを示す一覧表のこと。
温室効果ガスインベントリの概要|温室効果ガス排出量及び吸収量等の算定と報告|環境省