安藤ハザマ(本社:東京都港区、代表取締役社長:野村俊明)は、このたび、LCA日本フォーラム主催の「第12回LCA日本フォーラム表彰」において、「LCA日本フォーラム会長賞」を受賞しました。
LCA日本フォーラム表彰は、製品のライフサイクルから環境負荷削減に取り組む企業、組織、研究者を応援することを目的とした表彰制度で、2004年に創設されました。
今回の受賞は、カーボンフットプリント(※1)(以下「CFP」という。)を活用した建築物の二酸化炭素(CO2)排出量の「見える化」に対するものです。
建築物に関わるCO2排出量は膨大で、またさまざまな要因が複雑に入り組んでいるため、効率的な削減にはCO2排出量の「見える化」が重要です。当社は、鉄筋コンクリート造建築物の躯体・仕上げを対象としたCFPの算定方法を確立してCO2排出量の「見える化」を実現し、国内の建設会社では初となる、建築物(躯体および仕上材)を対象としたCFP宣言認定を取得しました。これら建築分野における低炭素化への取り組みが高く評価されました。
当社は、今回の受賞を契機に、環境負荷の少ない材料・工法等の研究開発に、よりいっそう注力してまいります。そして、建築物のライフサイクル全体を包括した総合的な取り組みを推進し、低炭素社会の実現に貢献してまいります。
LCA日本フォーラムによる選評
- 国内で初めて建築物を対象としたCFPプログラムの総合的な取り組みを実施し、建築物のCO2排出削減の戦略的取り組みが高く評価された。
- 従来から建設業界で実施してきた個別のライフサイクルCO2(※2)評価から、一歩進めてCFPプログラムの適用に取り組み、評価内容をより客観的かつ根拠公開可能とした点が高く評価された。
- ZEB(ネット・ゼロ・エネルギービル(※3))が現実味を帯びる中、運用時以外の段階におけるCO2排出量の算定に着手し、CFP-PCR(※4)作成、CFP算定結果の公表が高く評価された。
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カーボンフットプリント
原材料の調達から廃棄・リサイクルに至るまでの、商品・サービスのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算し、分かりやすく表示する仕組み。 -
ライフサイクルCO2
建築物などの建設に伴って発生するCO2を削減するために、建物寿命1年あたりのCO2排出量を算出して評価する手法。 -
ネット・ゼロ・エネルギービル
建築物の運用時におけるエネルギー消費量を、省エネ性能の向上や再生可能エネルギーの活用等により削減し、年間消費量がネット(正味)でほぼゼロとなる建築物。 -
CFP-PCR
CFPプログラムにおいて、CO2排出量を算定するための方法・ルール。