安藤ハザマ(本社:東京都港区、代表取締役社長:国谷一彦)と株式会社ブリッジス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中村俊介、旧社名:極東産業株式会社)は、2018年11月に共同で開発した低エネルギー中性子による放射化を抑制する塗料(注1)に加え、新たにシートタイプを開発し、「Rad-Flexy N(ラドフレクシー N)」として2024年11月に販売を開始しました(写真1)。販売は株式会社ブリッジスが行います。
写真1:「Rad-Flexy N(ラドフレクシー N)」シートタイプ
1.開発の背景
同材料は、建材や機器構成部材の低エネルギー中性子に起因する放射化抑制や半導体の中性子による誤動作防止を主な目的としています。放射化とは、中性子(注2)によりコンクリートや金属内の元素の一部が放射性となる物理現象であり、中性子が発生する研究施設や医療施設では、その施設内の人への影響やコンクリート等が放射化することによる放射性廃棄物の増加が懸念されています。また、中性子が発生する施設で電子機器を使用する場合、中性子が半導体メモリなどに衝突することにより格納されているデータにエラーが生じるソフトエラーの懸念もあります。
従来はポリエチレンとホウ酸を組み合わせた板状の樹脂材料や、研磨剤などに用いられている炭化ホウ素を混入した板状の樹脂材料などを利用することで、平面の壁に対する対策が実施されていましたが、湾曲部や狭隘部への使用に課題がありました。同材料は耐放射線性を有するゴムをベースにした樹脂を用いることにより、これらの課題をクリアしました。
2.本技術の概要と特長
「Rad-Flexy N(ラドフレクシー N)」(注3)のシートタイプは、1枚当たり300×300㎜角型、厚さ10、5もしくは3㎜のシートに成型したもので、厚さ10㎜で低エネルギー中性子量を97%低減可能です。建物内部の扉や壁、天井および装置などさまざまな場所への適用を想定し、フレキシブルであるため湾曲箇所にも設置可能です。また、一般的なハサミによる切断や接着も容易です。一方、塗料タイプは、隙間の充填など細部への適用を想定しています(写真2)。
写真2:「Rad-Flexy N(ラドフレクシー N)」塗料タイプ
3.今後の展開
今後は、この商品を中性子が発生する安藤ハザマによる設計・施工物件への適用はもとより、中性子が発生する医療機器や材料分析機器などへの適用を目指し、幅広く販売を促進していきます。
また、市場動向を注視し、今回販売を開始する塗料およびシートタイプ以外のラインナップの充実を図っていく予定です。
本件に関するお問合せ先
株式会社ブリッジス
新事業開発部 松田
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-21
TEL:03-5282-8500 FAX:03-5282-8585
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安藤ハザマ リリース
低エネルギー中性子による放射化を抑制する塗料材を開発
-コンクリート・金属・木材等の複雑形状部への塗布が可能 -(2018年11月2日)参照 -
中性子
放射線の一種。中性子はがん治療や材料研究に有用である。一方、物質内の透過力が強く、また人体に与える影響も大きいため、安全上、徹底した遮へい・防護が求められる。