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2020年


山岳トンネル工事の坑内状況を可視化
−トンネルリモートビューの開発−

2020年6月22日

安藤ハザマ(本社:東京都港区、社長:福富正人)は、ICTの活用により山岳トンネル工事の生産性を大幅に高める取り組みを推進しています。その一環として、株式会社エム・ソフト(本社:東京都台東区、社長:飯田
昌宏)と共同で、施工中の山岳トンネル全線の坑内状況を可視化する「トンネルリモートビュー」を開発しました。

1.開発の背景
山岳トンネル工事では、トンネル先端の切羽での掘削作業と並行して、後方数百メートルにわたってインバート工や覆工などの作業が行われます。従って、切羽で掘削作業を行うための資材運搬や掘削ずりの搬出は、後方のそれらの作業を縫って行われます。切羽の掘削やインバート工、覆工などの施工サイクルはそれぞれ異なるため、日々、工種の位置関係が変化します。
全体作業の効率化には、トンネル坑内全体を俯瞰して、数百メートルにわたる後方の作業区間の重機や仮設備の配置(図1)を適切に管理していくことが重要になります。

2.本システムの特長
今回開発した「トンネルリモートビュー」は、トンネル坑内の任意の位置を視点として、360度方向にトンネル全線にわたる坑内の映像を閲覧できるシステムであり、360度方向の映像が取得可能な360度カメラ(写真1)、トンネル坑内を走行する車両、車速センサーおよびデータの変換・閲覧を行うパソコンから構成されます。
映像は、車両に取り付けた360度カメラを用いてトンネル坑内全線を走行しながら取得します(写真2)。GNSS等が使用できないトンネル坑内を対象とするため、撮影位置情報は、車速センサによる車速から、走行した距離を算出して取得します。走行終了後に、映像とトンネル坑内での位置を紐づけたデータに専用ソフトで変換します。
データの閲覧は、専用ソフトの閲覧画面(図2)でカーソルをドラッグすることで、任意の位置に移動し、画面をドラッグすることで視点が回転し、任意の方向の画像を確認することができます(図3)。日々変化する坑内状況の詳細把握が可能になることで、トンネル全体の重機や仮設備の最適配置を行い、トンネル施工の合理化を図ることができます。
また、ネットワークを通じて画像データにアクセスすることで、現場事務所のみならず、本社や支店においてもトンネル坑内の状況を確認することができます。

3.今後の展開
本システムは、現在、複数の現場で運用を行っております。今後、さらに当社の山岳トンネル現場に適用し、システムの改良を進め、施工管理のさらなる効率化に取り組んでいきます。また、山岳トンネル工事以外に、既設トンネルや導水路などの維持管理工事における点検・調査や災害時の状況確認への活用を検討していきます。


図1: トンネル内の重機・仮設備の配置例





写真1: 360度カメラ

写真2: 映像取得状況



図2: 専用ソフト上の閲覧画面



図3: 任意の方向の画像確認


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