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技術概要
中性子遮蔽材料は、中性子が発生する医療施設や最先端の研究施設等への使用を目的に開発された材料で、従来は重厚長大であった遮蔽壁をコンパクトにすることができる材料です。遮蔽壁をコンパクトにすることにより、 室内空間を広げることができます。
中性子遮へい材には、中性子遮蔽コンクリート、放射化抑制板(フレキシブル版と硬化版あり)、放射化抑制塗料、放射化抑制ゴムがあります。
特長
放射化抑制板、塗料、ゴム
中性子を多量に扱う施設では、低エネルギーの中性子により普通の物質が放射能を持ってしまう放射化という物理現象が生じ、放射性廃棄物が発生する等問題になります。本材料は放射化を抑制し、放射性廃棄物量を低減する材料です。
中性子遮蔽コンクリート
中性子遮蔽コンクリートは、普通コンクリートの約1.7倍(Cf-252中性子源での測定値)の中性子遮蔽性能を持つコンクリートです。強度や耐久性は普通コンクリートと同等以上であるため、様々な場所に適用できます。
これら材料は、安藤ハザマの技術研究所にある放射線実験室において開発されたものです。

中性子遮蔽コンクリート

放射化抑制板

放射化抑制塗料
設計・計測技術
材料だけ持っていても、その材料を使用した施設を設計できなければ意味がありません。安藤ハザマは、施設設計に必要な様々なツールやデータ等も所有しており、案件に応じて対応しております。また、技術研究所に業界唯一の放射線実験室もあり、放射線計測も可能です。
主な適用実績と受賞実績
1.適用実績
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大強度陽子加速器施設J-PARC
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理化学研究所
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先端がん治療施設を持つ複数の病院
2.受賞実績
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平成22年度 ベスト産業実用化賞
(つくばサイエンス・アカデミーより) -
平成24年度 エンジニアリング功労者賞
(一般財団法人エンジニアリング協会より)
