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技術概要
既存躯体とRC増設壁等との接合部における力の伝達要素(シアキー)として、「あと施工アンカー 」の代わりにアングルを用いる工法です。既存の柱や梁のかぶりコンクリート部分に、コンクリートカッタで溝を構築し、溝にアングルを挿入し、エポキシ樹脂接着材で固定します。反対側の端部を増設部材側に定着させることにより、あと施工アンカーと同様にシアキーとしての機能を持たせています。

工法比較
開発背景

在来工法の施工環境
RC、SRC造建物の耐震補強工事では一般的にRC増設壁または枠付き鉄骨ブレースによる補強工法が採用されています。これらの補強工法で用いられている「あと施工アンカー」は、振動、騒音が発生し、建物を使用しながらの耐震補強工事では大きな課題となっていました。これを解決すべく、Trench-A工法は開発されました。
特長
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振動、騒音の発生が大幅に低減されます。
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コンクリートカッタは、乾式の軽量電動工具なので、施工が容易です。
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柱、梁主筋を傷付けることがなく、任意の位置にアングルシアキーを取り付けることができます。
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SRC造の内蔵鉄骨にアングルシアキーが干渉することがありません。
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コストはあと施工アンカーと同等以下です。

施工手順

適用範囲
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RC造およびSRC造の建物。
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既存躯体のコンクリート強度が15N/mm2以上(外側補強工法は18N/mm2以上)。
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増設壁または増打ち壁で、壁厚さが180mm以上。
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開口の1辺のみ梁に接する有開口耐震壁。
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鉄骨ブレースはH-150×150×7×10以上。
■RC増設壁補強工法


■枠付き鉄骨ブレース補強工法
●内付け工法


●外側補強工法

直付け工法

増設スラブ工法
性能証明
本工法は(一般財団法人)日本建築総合試験所の建築技術性能証明(性能証明第11-04号改)を取得しています。