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技術概要
切羽地質情報取得システムは、AI画像認識技術やステレオ画像処理技術を用いて、山岳トンネルの切羽観察における地質評価の主要指標である①岩盤の圧縮強度、②風化程度、③割れ目間隔の3項目を自動でセンシングして、定量的に評価するものです。
計測車両にマルチスペクトルカメラ、ステレオカメラ、ハロゲン照明等を搭載し、切羽データの取得から切羽評価点出力までの一連の作業を自動で行います。

計測車両

データ取得状況
評価アルゴリズム
①岩盤の圧縮強度
切羽画像と岩盤の圧縮強度との関係を教師データとして、AI学習を行うことで、切羽画像から岩盤の圧縮強度を評価します。
②風化程度
マルチスペクトルカメラで取得した切羽のマルチスペクトルデータと風化程度との関係を教師データとして、AI学習を行うことで、マルチスペクトル画像から風化度を評価します。
③割れ目間隔
ステレオカメラで撮影した画像から切羽面の三次元形状を取得し、形状の変化点を割れ目として抽出します。

評価手法の概要
適用の効果
これまでの切羽観察は、トンネルの掘削作業の合間を縫って短時間で行われる現場職員の目視観察による評価が中心であり、精度や定量化に課題がありました。
本システムを用いることで、観察者による評価のばらつきをなくし、短時間に高い精度で定量的な評価を行うことができるようになります。同時に、切羽直下に立ち入る必要がなくなるため、安全性が大幅に高まります。
施工実績
工事名 | 発注者 | 備考 |
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山清路防災1号トンネル工事 | 国土交通省 関東地方整備局 |
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玉島笠岡道路六条院トンネル工事 | 国土交通省 中国地方整備局 |