技術概要
音に関する調査や不具合対策等において①3Dマイク、②PUセンサを活用して、音を可視化することにより、専門知識が無くても直観的に音の現象が理解でき、対策箇所を容易に判断できます。
特長
3Dマイク※は広範囲の音響情報を必要とする現場等で有効です。
コンサートホールなどでは音響エネルギーの大きさや方向を視覚化し、エコーなど問題のある反射を特定したりできます。PUセンサは環境ノイズに影響されにくく、扉などの音漏れ調査や、測定スペースが限定された対象物の測定に有効です。
※3Dマイク:国立開発研究法人産業技術総合研究所、佐藤工業株式会社、株式会社長谷工コーポレーション、株式会社CAEソリューションズとの共同開発
①3Dマイク
4階建ての建物屋上で測定した道路騒音の解析例です。青から赤になるにつれて音が強くなることを示します。240度もの広範囲から到来する道路騒音全体を捕捉できています。色がついていない部分は、音が非常に弱いか存在しないことを示します。

全天球カメラで撮影した360度画像(左図)に音源方向の解析結果を重ね合わせた図(右図)
出典:国立研究開発法人産業技術総合研究所HPより抜粋
https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2019/pr20190304/pr20190304.html
講堂の音響調査例です。スパイクの長さが音の大きさ、向きが音の方向を示し、色は青から赤になるにつれて音が速く到達していることを示しています。

3Dインパルス応答の測定結果を重ね合わせた平面図(左図)と断面図(右図)
②PUセンサ
扉の遮音性能を確認した例です。青から赤になるにつれて音漏れが大きいことを示しています。

扉の画像にPUセンサで測定したカラーマップを重ね合わせた図
適用事例
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工場の騒音探査
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会議室建具の音漏れ調査
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高等学校ホールのフラッターエコー調査
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コンサートホール改修時の音響検討
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講堂の音響検討