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平成28(2016)年4月に発生した熊本地震によって、熊本城は全域的に甚大な被害を受けました。重要文化財建造物13棟、復元建造物20棟が倒壊・破損、約8,200m2の石垣が崩落し、その復旧には30年以上を要すると考えられています。復旧が長期におよぶ中で、復旧と公開を両立するために、特別史跡内にこの特別見学通路の設置が計画されました。
通路には、三角形トラス構造、アーチ構造、リングガーダー構造を採用しています。この構造は基礎の設置を少なくすることが可能で、遺構に影響を与えず、樹木の伐採も最小限にすることができました。また、鉄骨の形状が複雑であるため、起伏のある遺構に干渉することがないよう、ドローンによる立体的な敷地測量や通路の3Dモデルを活用しながら施工しました。
西櫓御門から飯田丸、東竹の丸を経由して本丸までの全長341m、高さ6mの通路を歩きながら、今だけしか見ることのできない、上空からの熊本城復興の様子を見学することができます。
所在地 | 熊本県熊本市 |
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発注者 | 熊本市 |
設計・コンサルタント | 株式会社日本設計 |
竣工年 | 2020年 |
概要 | S造 地上1階 延床219㎡ |
トピックス
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